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Active Listening

傾 聴

 人は自分の心の中の喜び、悲しみ、苦しみを誰かに、聴いてもらいたいと思っています。否定も批判もなく、黙って自分の話を聴いてもらうことで、話し手の心は満たされていく――…。心が満たされる事で、どんなに苦しい状態であっても、その人なりの工夫や可能性が見えてきます。

 「聴きたい」という態度と心が、話し手に伝わって初めて傾聴が成り立ちます。「聴く」からはじまるコミュニケーションで、一方通行の会話から信頼関係に基づく『対話』を家族や知り合いの方と始めていきませんか?

 信頼関係は小さなコミュニケーションや触れ合いの積み重ねで作られていきます。

「Hear」 電車の音、人の話し声など、ただ漠然と聞いている

「Listen」  一生懸命、注意深く耳を傾けて聴く

家庭内傾聴の効果

 人は「話をしたい」と誰もが思っています。

 無口だから、思春期だから我が子は、話ししないなんて勘違いしていませんか?
「話をして誰かに自分を知ってもらいたい、理解してもらいたい」との思いは誰にでもあります。

 本来人が持っている「話をしたい」という思いがある上に、家庭内でも学校教育の中にも、「人の話を聴く方法」を教えてはくれません。私達は、「人の話を聴く方法」を知らないまま大人になってしまうのです。


 誰もが心の中で「私話したい」と思って相手の話を聞いています。

それは、私たち親であっても同じです。子どもが話をしている間も親である私達は、次に自分が何を言おうかと考えながら、子どもの話を

聞いています。結果、子どもから「話を聴いてくれない」「全然分かってくれない」という言葉が返ってきたり、「話しても無駄」と言われてしまったりします。

 

 親子であっても、私達がしている会話は「話したい人」と「話したい人」の間で交わされていきます。コミュニケーションは「話しする人」と「聴く人」がいて始めて成り立つのです。「話しする人」と「聴く人」がいて始めて『対話』になります。家庭内でも学校でも学ぶ機会のない、「人の話を聴く方法」を学ぶ事が出来るのが「家庭内傾聴」です。


 家庭内傾聴は、耳と目と心を持って、積極的に子どもの話を聴いていきます。親が「聴く」事を学び、実践する事で、子どもも「人の話が聴ける人」になります。

 

「人の話が聴ける」という事は、
将来どんな職業に就くとしても、必須なアイテムです。

私の話

最初は信じられなかった。受け入れることができなかった。

「摂食障害 不登校 リストカット ひきこもり…」
そんなものはTVやドラマの話でしょう。
そんな、まさか自分の子どもに問題が起きるなんて。
ケガをしないように。社会に出ても恥をかかないように。
そうやって、一生懸命育ててきたつもりだった。
それなのに、なぜ。
どうしたらいいのかわからない毎日。
だれかに助けてもらいたい毎日。
何かにすがりたい毎日。
今日は何か食べたの? 今日は学校に行くの?
体調はどうかな? 気持ち悪くない?
 ――― ねぇ、何を考えているの?
自分がこんなにどん底の状態でも、一日は過ぎていく。
見るたびに痩せていく我が子。
目を合わせてくれないけど、大切な大切なわたしの子どもたち。
どうしよう。
どうしよう。
悩んで、悩んで、悩んだ日々の中。
逃げ出したい、

でも、逃げるところなんてない!

逃げ出したいと思っている、わたし。

どうしたらいいのかわからない、わたし。

不安で不安で、不安に押しつぶされそうな、わたし。

ひょっとしから、子どもたちもわたしと同じ状況なのかもしれない。
わたしが悩んでいるように、子どもたちも同じように悩んでいるのかもしれない。

今、悩んでいるわたしは何をして欲し?

とりあえずね、ただ話を聴いて欲しいって思った。

そうそう、聴いて欲しいだけなの。
だれかにわたしの話を聴いてもらいたい。

「そ~なのねぇ」って、否定も批判もしないで聴いてもらいたい。

わたしがだれかに話を聴いてもらいたいって思っているのと同じ様に、
子どもたちもだれかに話を聴いてもらいたいって思っているのかもしれない。

そのだれかがわたしであってもいいよね。
 

わたしはとことん子どもの話を聴くことから始めました。
これがわたしと家庭内傾聴との出会いです。

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